大事な人の訃報が届きました。
BLACK SWANのA&R、佐藤将さん。
俺は佐藤さんに出会ってなければ実現し得なかったことがたくさんあります。元々佐藤さんが当時担当していたサイプレス上野とロベルト吉野の「WONDER WHEEL」MV撮影日に話をしたのがたぶん最初(MV自体は俺が完全遅刻して映ってもないけど、、、)。そん時に自作自演集を渡して気に入ってくれたのがきっかけで、その後はことあるごとに曲を聞かせてほしいと佐藤さんから連絡をくれました。
長年P-VINE RECORDSに勤めていた佐藤さんが独立して立ち上げたレーベル『BLACK SWAN,INC.』。その第一弾コンピの作品に参加してほしいと真っ先に連絡をくれたのがまさかの俺で本当に嬉しかった。そして第二弾、第三弾もまさか声を掛けてくれると思ってもなかったし。
第一弾が完成した頃、ようやくWATT君と一緒に仕事が出来て嬉しいよって言ってくれたのを覚えてます。
特に自信も持ってなかった俺に対してWATT君の素晴らしさを少しでも多くの人に知ってほしいんだって話してくれていつもいつも背中を押してくれました。俺の1stアルバムの相談も佐藤さんにしてました。事務所にお邪魔して終電で帰るつもりが、久しぶりだしもっと話したいって言ってくれて車で1時間位かかる家までわざわざ送ってくれました。あの時佐藤さんが偶然道に迷ったおかげでもう少し長く喋れるって思えて実は嬉しかったんです。アルバムは結局俺の当時の描いてたプランとタイミングで、一緒に作るまでには至らなかったけど「どんな形であれ出来る限りの協力は惜しみません」「今後もまた一緒に仕事しようね」って言ってくれたのが嬉しく、すごく心強かったです。
自分の功績を鼻にかけず常に謙遜しながらも筋は曲げない。自分の時間を削ってまでも精一杯自分の好きな人達の為に尽くす佐藤さんの姿勢や努力が、これまで産んできた数々の作品に宿ってると思います。
日本のHIP HOPが好きだって自称できるくらいの奴だったらCDラック探せばそのクレジットに「Sho Sato」の文字を見つけるのは容易いと思うよ。そんくらい日本のHIPHOPに貢献し続けた人。愛を注ぎ続けた人。俺みたいに救われた奴がどんだけいるだろう。
佐藤さん…いままで本当にお疲れさまでした。本当にありがとうございました。
佐藤さんが生前すごく気に入ってくれてたあのビート、「こういう感じのトピックに合いそうじゃない?」って言ってくれてた例のやつ、作品にして届けますね。